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写真は中国国際テレビ総公司「馬礼堂養気功」より
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中国文化中院老師という名誉ある尊称を授かり、数多くの大学や気功学会の要職に就き、中医師であり著名な気功師であった馬礼堂先生の気功は、中国衛生部からその著書がたくさん出版されたり、中国中央テレビが気功番組として初の全国放映をするなど高く評価されています。「馬礼堂養気功」とはどんなものか、馬礼堂先生から日本の人に 広く気功の良さを伝えることを託されて来日した最後の弟子である劉超にお話を聞きました。 |
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やさしく、だれにでもできる 「馬礼堂の養気功」は病気を治す健身と延年益壽を目的として馬先生が生涯をかけて編纂したもので、六字訣、洗髄金経、太極功、行功、たんとう功、座功、臥功、循経按摩の8種類の伝統的功法に、中国医学理論や大極理論の見地を加えて構成されています。 その特長は、行うには簡単でやさしく、畳一枚の広さがあればいつでもでき、ゆっくりとして自然にさからわない無理のない動きは老若男女誰にでもでき、特に高齢者に適しています。そして偏差(副作用のような反応)は少なく、症状に対応しているので、健康管理や医療面でもはばひろく応用できるといわれているすばらしいものです。 生命活力の原動力は気 馬礼堂先生は、人間の身体の構造の中にある生命活力を維持する原動力が気であり、五臓六俯の機能が順調に活動するのに必要不可欠なものであるとしています。 人間の身体は無数の細胞からなり、発育成長、老化、死亡というものは、それらの細胞の新陳代謝の過程で起こるひとつの変化なのですが、その新 陳代謝を促進し、身体に良い影響をおよぼすものこそが気であります。 気は定まった経絡に沿ってリズムに乗って全身を巡りますが、運行そのものが不調であったり、軌道上に故障が起きると身体は健康を維持できず衰えてきます。 気功とは 気功とは、気の運行を回復させ、生命の生成や成長の法則にもとづいて人体の潜在能力を発揮させ、自力で生きる力を取り戻し健康と長寿を得ることができる技術のことです。 つまり、気功をすることにより、気血が流れて元気が満ち、血流が盛んになり、とどこおりが通じ、むすぼれたものは解け、硬いものは柔らかくなり、毒素は飛び散り、陰陽が平衡し、長寿へつながる、ということです。 そして、生命活動の原動力である気を正しく運行させるための鍛錬を養生といい、運行方法にのっとって編み出された気功が「馬礼堂養気功」なのです。 気の働きと分類 気の働きは身体の部位への現れ方や機能によってそれぞれ名前がついています。たとえば、陽の部分(体を折り曲げたとき太陽のあたる部分)に運行する気は陽気、陰(体を折り曲げたときに太陽のあたらない内側の部分)の気は陰気と呼ばれていますが、馬礼堂先生の分類では、気は生成や作用からみて大きく4つに分けられます。 4つとは、元気、宗気(大気)、営気、衛気です。 元気(げんき)は人体の気です。父母から授かった先天の精気、水穀(飲食物)の摂取から得られる後天の穀気と、自然界の空気(天陽の気)の3つが結合してできる最も重要な気です。 先天の気は腎に、穀気は脾・胃に、そして天陽の気は肺にそれぞれ関与し、元気は経絡を通じて全身を巡り、五臓六腑の機能の正常な働きを促す生命活動の原動力となる根本的な気です。 身体の健康を維持するためには元気の補充が必要となります。昔から中医は元気を養うことを病気治療の根本としてきました。 宗気(そうき)は大気とも呼ばれ、肺が自然界から吸収した天陽の気と脾胃が飲食物中から摂取した穀気が結びっいて肺に集まった気です。肺の呼吸活動を助け、音声や呼吸の強弱に関係し、心脈を貫いて気血をめぐらし、気血の運行、心力の強弱、調律に関係します。 残りの2つは、衛気(えいき)と営気(えいき)です。衛気は脈の表面に分布し、皮膚を保護レ外邪の侵入を防ぐ防御作用の働きをします。また体温を温め、毛穴の開閉の調節により汗の排泄をコントロールし、身体の恒常性を維持します。 営気は、脈の中で血液の構成要素となって全身を巡ります。血液の新陳代謝を促し、全身に栄養を送るので栄気ともいわれます。衛気と営気はいずれも飲食物の栄養から生じるもので、脈の内外を密接な関係をもって体内を巡り、調和することにより健康体が維持されるのです。 各功法の特徴は 「馬礼堂の養気功」を構成する功法はそれぞれに特徴を持っています。六字訣は一定の動作をしながら中国の6つの文字を発声するところに特徴かあり、6つの文字はそれぞれ五臓六腑に対応しそれぞれの機能を強化します。洗髄金経はツボを按摩(按は押さえる、摩はさするの意味)、マッサージすることにより身体を捻転・屈伸させ全身の骨や関節の中の髄を洗います。髄液が活動を始めると、筋肉の気血も五臓六腑を巡ります。循経按摩は、呼吸の、吸う・吐くのリズムに呼応しながら気血の循路どおりにマッサージしていくことによりその流れを促進させます。行功はいろいろな歩き方で歩くことにより関節の動きをよくし、筋肉や骨を運動させます。歩幅や姿勢、足の下ろし方、着地する部分の違いなどを利用して各経絡の流れを誘導し、陰陽を整え、気血の巡りをよくするものです。 生命活動は大自然と一体 伝統的な中国医学では、天人合一といって人間そのものがひとつの宇宙であり、その人間は宇宙の中にあって天地と共存し、宇宙の運行の法則の中で生かされている存在で、その生命活動を大自然から切り離すことはできないと考えています。 養気功もこの考え方に則っており、鍛錬を通じて自然の変化に対する適応力や、病気に対する抵抗力を高め、人々の健康を維持する修行方法です。 中国医学では、身体の中に正気が不足し、陰陽のバランスがくずれると邪気(病気)が発生すると考えます。 練功の目的は、人間を全体として調整し、その心や身体がいろいろなことで起きる変化に対応できるようにし、病気にならないように整え、病気にかかっても本来の元気に無理なく戻す、というところにあるのです。 (会報誌 『ひこばえ』 第3号 2007年6月1日発行より、劉超談)
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